Technology & Study

DETAIL

人材育成方程式の左辺と右辺に対応する再現性の高いデータを取得する独自技術を解説します。
双方のデータを蓄積・解析することで、各社傾向に合わせた検証・改善が可能となり、あらゆる企業の人事施策の品質改善を実現します。

人材育成方程式

G=P×E(T+W)

技術監修

株式会社ヒューマンロジック研究所
FFS理論をベースに人の組み合わせを変えて成果創出するインプリメント支援を行っている。

株式会社TDAI Lab
2016年創業の東京大学大学院 准教授鳥海不二夫研究室(工学系研究科システム創成学専攻)発のAIスタートアップ で、次世代AIの基礎研究およびその事業化を行っている。

TECHNOLOGY 1

評価の信頼性を加味した匿名回答に基づく360度評価アルゴリズム

ECで用いられる商品評価のアルゴリズムを利用し、評価の質※1や被評価数のバラつきといった評価の信頼性に影響する要素を考慮した評価値を計算するアルゴリズムを構築することで、人事評価領域で匿名かつ客観性の高い人材評価を可能にする。 また、当該アルゴリズム自体の精度に影響を与えるパラメーターは、業態・社風・体制などの組織が持つ特性によって最適な値が異なるため、その値を自動調整する手法を開発。
※1 評価の質:個人の好き嫌いなどの感情や、評価が厳しい甘いなどの影響を受けたばらつき

従来の評価制度の課題

従来の360°評価は、評価の信頼性を担保することを目的として、被評価者に対して正確な評価が可能と判断される評価範囲や評価者を予め選定したうえで実施されることが多い(例: 直属の上司やチームメンバー)。しかしこうした360°評価にも様々な課題があることもまた事実である。例えば、評価者の立場からいえば、被評価者との関係性に配慮して正直な評価がしにくいことがありうる。また、制度を運用する立場からいえば、評価者が限られることで恣意的な評価が横行しやすくなることや、本来被評価者のことをよく知る人物が評価者選定から偶然漏れてしまうことへの懸念もありうる。一方で全社員から回答を集めることは、回答負荷を重くするほか、評価者の被評価者に対する知識量のばらつきなどに依存して、人材評価の精度がかえって低下しかねないという懸念もある。このように、たとえ360°評価であっても、人材の正確な評価に向けた課題は数多く残される。

解決手法/当社の技術

 ■ 
「評価の信頼性を加味した匿名回答に基づく360度評価アルゴリズム 」の技術解説

(A)
評価範囲を制限せずに、個人に評価件数や評価対象を選択する裁量を与える。複数の評価者から、予め設定された少量の設問に対して、匿名での回答を自由に受け付ける。
(B)
被評価者に対する評価を、複数の評価者からの回答に基づいて算出し、算出した評価を、回答の信頼性及び被評価数に基づいて補正する。
 ⇒
匿名での回答が可能であるため、評価者から正直な回答を引き出すことが可能となる。また、匿名回答ゆえに、信頼性の疑わしい回答や、被評価数の個人差が懸念されるが、当該アルゴリズムの活用で信頼性の低い評価に強い影響を受けることや、被評価数が少ないことによる信頼性低下が抑えられ、より被評価者の「真の評価」に近い値が算出可能となる。
(B-1)
算出した総合評価の補正を目的として、「評価者の信頼性の評価」と「評価者の回答の信頼性の評価」を利用する関数、およびそれらをもとにして被評価者の真の評価値を算出する関数を用いる。
(C)
信頼性が高いと判断された被評価者の評価を「正解値」として抽出し、回答数を減らした評価ネットワークにおいて、アルゴリズムの算出する評価値と正解値の誤差が少なくなるよう関数のパラメータを最適化する。
(D)
異なる評価時において、(C)の工程から新たに関数のパラメータを取得し、取得したパラメータが所定の要件を満たす場合、パラメータの変更を提案する。
 ⇒
自由回答であるため、被評価者によっては回答数が少ない人も存在し得る。評価数が少ない場合であっても、評価の精度低下を抑えることが可能となる。また、パラメータの値は一つの評価ネットワークにおいて独自の値となり、評価ネットワークごとに最適化された評価アルゴリズムを構築できるため、業態や社風など特性の異なるネットワーク(組織)において精度の担保が可能となる。

TECHNOLOGY 2

人材の効率的な成長(評価の改善)に繋がる項目の抽出

評価の際に、総合評価1問と人材個別の能力評価5問を併せた回答を記録し、被評価者の総合評価と関連が強い能力要素(評価項目)を抽出する。このことにより、回答負荷の軽減及び評価結果の積極的な活用を可能にする。抽出した能力要素(評価項目)に対して集中的にトレーニングを行うことで、効率的な人材育成(評価改善)が期待できる。また、相対的に関連性が低いと判断された能力要素は、能力要素間の共起性及び被評価者に寄せられたフィードバックメッセージを分析することで、より関連性が高い能力要素の候補に自動で入れ換えを行い、「その被評価者に合った評価項目」を選定、回答負荷の低い効率的な評価実施が継続できる。

従来の360度評価の課題

従来の360°評価は、集計された評価値は、評価者の評価の質(個人の好き嫌いなどの感情や、厳しい甘いなどの影響を受けたばらつき)や被評価数のバラつきの影響で信頼性に乏しい評価値も含まれ、被評価者によっては不等な評価を受ける可能性がある。また、評価項目は通常、全被評価者に対して一律であることが多いため、結果的に多量の評価項目での実施が横行し、また一部評価項目については被評価者にとって必ずしも当てはまらないものや、適切ではないものが含まれることがある。個々に対して本質的に必要な評価項目が判断できず、回答負荷が要因で、工数増加や回答率低下が懸念され、長期的に客観性の高い評価を継続することは難易度が高い。

解決手法/当社の技術

 ■ 
「人材の効率的な成長(評価の改善)に繋がる項目の抽出」の技術解説

(A-1)
設問は、被評価者の総合評価に関する第1設問と、被評価者の様々な能力を評価する複数の第2設問で構成される。
(E)
第2設問を、総合評価と関連性 が高く、かつ、能力評価が所定値より高い設問から選び出し、設定する。
(E-1)
設定した設問と未設定の設問間の共起性及び回答に含まれるメッセージの極性と未設定の設問との類似度を分析し、関連する設問を第2設問の候補とする。
 ⇒
総合評価の高さを確認した上で、総合評価の高さが何によるものか、その理由を確認したいときは、ロイヤリティと関連性が高く、値の高い項目「重点維持項目」に着目すればよい。
 ┗「重点維持項目」にて被評価者が実質的に評価されている能力が確認可能となる。
 ┗被評価者に対して評価するべき能力がすぐわかり、被評価者が自身の強みとして継続的にトレーニングする能力を検討するのに役立つ情報を取得可能となる。
(A-1)
設問は、被評価者の総合評価に関する第1設問と、被評価者の様々な能力を評価する複数の第2設問で構成される。
(E-2)
第2設問を、総合評価と関連性が高く、かつ、能力評価が所定値より低い設問から選び出し、設定する。
┗(A-2)
設問は、対象者へのメッセージを含む
(E-3)
設定した設問と未設定の設問間の共起性及び回答に含まれるメッセージの極性と未設定の設問との類似度を分析し、関連する設問を第2設問の候補とする。
 ⇒
総合評価の高さを確認した上で、更なる改善点を確認したいときは、総合評価と関連性が高く、値の低い項目「優先改善項目」に着目すればよい。
 ┗「優先改善項目」にて被評価者が実質的に足りていない能力が確認可能となる。
 ┗被評価者に対して改善を促すべき能力がすぐわかり、被評価者が自身の苦手の克服としてトレーニングすべき能力を検討するのに役立つ情報を取得可能となる。
(E-4)
被評価者を評価する度に、次の評価で評価者に回答させる第2設問を設定する。
 ⇒
被評価者を評価するのに不要な設問が削除されることとなり、評価者の負担が減る。

TECHNOLOGY 3

FFS理論を活用した「関係性」を表現する特徴量設計
※株式会社ヒューマンロジック研究所監修

株式会社ヒューマンロジック研究所監修のもと、FFS理論*1で明らかとなっている関係性のアルゴリズムを活用し、対象者と職場の関係性を表現する特徴量を設計する。単純な個性の近さだけでなく、上下関係の有無や補完関係の有無など、多様な関係性を表現する特徴量を抽出し、対象者と職場の関係性に関する豊富な情報が獲得できる。関係性を表現する豊富な情報を獲得することにより、対象者の成長に有効な関係性(相性の良い組み合わせ)を明らかにできる確率が向上するため、高いマッチング精度が期待できる。
*1: Five Factors & Stress理論(開発者:小林惠智博士)。FFS理論とは、「ストレスと性格」の研究において開発されたものである。人の思考行動特性を5因子とストレス値で定量化し、個人の潜在的な強みがポジティブに発揮されているか、ネガティブに発揮されているかがわかる。さらに、人と人との関係性を客観的に把握、評価でき、チームを最適な編成にすることができる理論である。

従来の関係性分析の課題

従来の関係性分析では、関係性の良し悪しを事後的に直接アンケートやサーベイ形式で定期的に問い、問題があれば改善の対処を行う形式が多い。しかしながら、これは事後的な対処にとどまるものであり事前の予測可能性が低い点に限界がある。また、定期的に関係性を問われることによる回答負荷の上昇や回答疲れが生じやすく、継続性に欠ける。さらにいえば、本来は一様に「個性が似ている」ことだけを良しとすることは望ましくなく、補完的な関係など、多様な関係性を評価・可視化する必要がある。その一方で、こうした「個と個の組み合わせ」には無限に近い数があり、明確な理論や基準を持たないままに適切に抽出、評価することも困難だった。

解決手法/当社の技術

 ■ 
「FFS理論を活用した関係性を表現する特徴量設計」の技術解説

(A)
職場を構成するメンバーがFFS診断を受検することで、個々の思考行動特性がFFSデータとして記録される
(B)
特定の対象者を指定し、当該人物とそれ他構成員のFFSデータを結合する
(C)
結合したデータをFFS理論に基づいて分析し、複数観点で関係性を特徴量として抽出する

TECHNOLOGY 4

個社に最適な相性評価アルゴリズムの自動構築

従来の評価アルゴリズムの課題

従来の評価アルゴリズムでは、一律のルールに基づいて相性が評価されることが多く、その組織が担う仕事の内容(例: 営業組織かエンジニア組織か)などの個別性が考慮されにくい点に課題がある。また、個別性を考慮するためにはアルゴリズムを調整する人手が必要となり、あらゆる企業・組織・部署の個別性に応えることには限界がある。昨今機械学習をはじめとしたAIが自動的に最適化を進める事例も出ているが、多量のデータを必要とするため、適用できる職場は限定的となる。

解決手法/当社の技術

技術詳細
「Coming soon」